· 

●第4回 日本産科婦人科遺伝診療学会で演題発表しました

12月14日、日本産科婦人科遺伝診療学会の第4回学術集会が東京で開催されました。

 

この学会で、当会は共同演者として初めて演題発表を行いました!!!

共同演者といっても、ポスター掲示による発表のため、なにかを人前で発表したりはしないのですが、

それでも、とても緊張しました。

多くの先生方に当会の活動をご紹介でき、意見交換もさせてもらい、とてもいい経験となりました。

 

 

 

実際にポスター掲示して発表した演題資料は、会員の皆様は専用ページよりご覧頂けます。

⇒議事録ページはこちら

 

先日参加したSIOPは、小児がんがテーマの学会でしたが、

この学会では、妊娠後に胎児の染色体などを調べる「出生前診断」や、

妊娠前に胎児の染色体や遺伝子などを調べる「着床前診断」等について、

国内の現状、施設間の差、倫理の問題などについて、多くの発表や講演が行われていました。

 

 

「出生前診断」は、妊娠後に、血液検査や羊水検査などで、胎児の(主に)染色体を調べる検査です。

「着床前診断」は、妊娠する前に体外受精をして、受精卵から採取した細胞を調べることで、染色体や、それよりさらに細かい遺伝子を調べる検査です。

 

当会の発表は、「着床前診断」がテーマとなっていますが、倫理的な問題は出生前、着床前に共通する問題です。

日本でも、社会全体で、総合的な議論や、知識の向上が必要だと感じました。

 

「着床前診断(PGT)」は主に3つの種類に分かれており、

 

受精卵から取り出した細胞から染色体を検査する「PGT-A」、

染色体転座などにより、流産などを繰り返す人たちが行う「PGT-SR」、

そして、RBのように、特定の遺伝子に異常がある遺伝性疾患がある場合に検査を行う「PGT-M」

 

PGT-Aに関しては、現在国内では一部の機関で試験的に行われていましたが、近く、施設数や対象が拡大される見込みです。

そのため、日本産科婦人科学会が一般の人に向けたシンポジウムを開くなど、国内でも注目や議論が高まっています。

PGT-Mを含め、どんな人が受けられるのか、遺伝カウンセリングの体制についてなど、今後議論が深まっていくと感じました。

 

当会の着床前診断への考え方については、「RBの遺伝」を参考にしてください。

今後も引き続き、着床前診断などについての現状や最新情報を学んでいきたいと思います。